・調理場⇔本部間の発注作業に、月150時間かかっていた
・手書きの発注書を管理していたため、過去の発注履歴を探すのが大変だった
・発注業務のための早朝出社や残業があった
今回お話を伺ったのは、料亭「つきじ治作」などの料亭運営をされている「長谷観光株式会社」様です。
同社では、調理場の発注内容を本部で確認をしたのち、取引先に発注しています。CO-NECT(コネクト)を導入する前、
〈調理場〉手書きで発注書を「書く時間」がかかる
〈本部〉調理場からFAXで届いた手書きの発注書を「確認する時間」がかかる
という2つの課題がありました。
今回は、CO-NECTを導入するまでの経緯や導入後の効果について、代表取締役社長 酒井 優成様にお話を伺いました。
発注作業に、毎月150時間という膨大な時間がかかっていた
Q.事業内容を教えてください。
当社は、料亭「つきじ治作」をはじめとした料亭の運営をしています。現在は、宅配やテイクアウト事業も行っています。
Q.CO-NECT導入前は、どのような課題がありましたか?
当社の課題は、調理場と本部合わせて、発注作業に毎日約5時間かかっていたことでした。
課題①〈調理場〉手書きの発注書を作成する手間がかかる課題
課題②〈本部〉調理場から届いた発注書を確認し、とりまとめる手間がかかる
――調理場の課題「手書きの発注書を作成する手間がかかる」点について教えてください。
膨大な食材を確認し、手書きで発注書を作成していたため、発注にまつわる作業に毎日2時間以上かかっていました。
調理場で発注業務に時間がかかると、料理の提供・仕込みや新商品の試作といった「本来の業務」に支障が出てしまうかもしれない、という懸念がありました。
――本部の課題「調理場から届いた発注書を確認し、とりまとめる手間がかかる」点についても教えていただけますか?
本部のスタッフは調理場からの発注FAXをとりまとめてチェックし、不明な点があればまた調理場に確認して…という形で作業をおこなっており、かなりの手間がかかっていました。
とりまとめた発注書を取引先ごとに振り分け、やっと取引先に発注できるといった流れです。この作業に毎日2時間以上かかっていたため、調理場の作業と合わせると毎日5時間前後を費やしていたことになります。
――毎日、 発注に5時間かかるのはかなりの手間ですね…。
ひと月あたりに換算すると、発注作業だけで150時間前後かかっていたんです。この時間と手間を他の業務に使いたいと思い、受発注システムの導入検討を始めました。
幅広い年代の従業員もCO-NECTだから簡単操作!発注業務の効率化に成功
Q.CO-NECTを知ったきっかけを教えてください。
受発注システムについて調べ、当初ピックアップした15社ほどのなかにCO-NECTがありました。
当社は調理場から本部に発注を行い、本部が取引先に発注しています。本部が発注書を確認する際の「チェック機能」がある受発注システムに絞って検討し、その中からCO-NECTの導入を決めました。
Q.CO-NECTを導入することにした決め手を教えてください。
一番の決め手になったポイントは「発注画面が見やすく、使いやすい」ことです。
導入前にCO-NECTの発注画面を見せてもらった際「発注画面がとてもわかりやすく、明るいイメージ」という印象を持ちました。いかにもコンピュータといった感じではなく、柔らかくとっつきやすい管理画面のため、スタッフも抵抗なく触れるのではないかと思いました。
操作性もよく、スマホで買い物をするように発注できるんです。普段パソコンに触り慣れていない調理場のスタッフも、CO-NECTなら操作ができそうだと思いました。
――ありがとうございます!管理画面のわかりやすさには、開発の際もこだわりました。
あとは「取引先が発注方法を選べることで、負担をかけないようにできる」点もよかったです。
取引先は、機械に強いところもあれば、昔ながらの電話やFAXなどで受注しているところもあり、さまざまです。電話やFAXを使う従来の受注方法か、CO-NECTか、取引先が発注方法を選べることで負担をかけずに済みました。
Q.導入の際に困ったことはありましたか?
――CO-NECTを導入したとき、調理場スタッフの皆さんの反応はいかがでしたか?
何十年も手書きでやってきたことを電子化するので、スタッフみんなに理解してもらうのは少し苦労しました。しかし、実際に導入してみたら使い勝手がよく、特にクレームもありません。
調理場では、幅広い年齢層のスタッフが発注に関わっています。携帯電話は未だにガラケーのスタッフもいますし、スマートフォンを持っていても電話にしか使わないというスタッフもいます。そのため、CO-NECTを導入する際は実際に運用する調理場にタブレットを持って行き、発注画面を見て操作してもらいました。
――本部の方たちの反応はいかがでしたか?
管理画面も見やすく、チェック作業が楽になったと聞いています。FAXを使っていた時のように「手書きの文字がつぶれて見えなくなっている」といったトラブルも起きませんし、チェック作業が効率化できたと思います。
CO-NECTを導入する際カスタマイズしてもらい、発注内容の詳細を伝える「備考欄」を発注画面に入れていただいたことで、特別な発注にも対応できました。
Q.CO-NECTを導入して、どんな効果がありましたか?
今まで月150時間かかっていた発注作業が、半分以下になりました。
紙とペンの代わりにタブレットを置き、手があいた時にさっと注文できるようになったため、発注にかかる時間が大幅に短縮できました。CO-NECTを導入することで、調理場での発注がスムーズになり、本部のチェック作業も簡単になったんです。
CO-NECTは発注品にチェックを入れるだけで発注ができます。
例えば調理場でにんじんを100個注文する場合、「にんじん」と手書きで書く必要はなく、商品名「にんじん」が表示されている画面で、個数を100に設定するだけです。
ひとつひとつは少しの時間ですが、トータルすればかなりの時間を短縮できるようになりました。商品数も200種類ほどあるため探すのが大変なんですが、文字を入れると変換候補が出てくることもあり、簡単に検索できます。
本部では、労働環境の改善の効果がありました。
発注のためだけに、早朝勤務をしたり、残業をすることはほぼなくなりました。CO-NECTはスマホから受発注の状況が確認できるので便利ですね。
さらに、過去の発注履歴も簡単に確認できるようになりました。
これまでは発注書を紙で保管していたため、過去の発注内容をすぐに確認できず、取引先に連絡して確認することもあったんです。CO-NECTを導入してからは検索すれば簡単に調べることができ、とても便利になりました。
Q.CO-NECTを導入し、想定していない効果はありましたか?
CO-NECTの運用を通じて、調理場の若手・中堅スタッフの経営参画意識が高まりました。
FAXを使用していた時は、発注の取りまとめをおこなう料理長や副料理長など、責任者クラスのベテランスタッフしか発注できない状況でした。
しかし、調理場に発注用のタブレットを置いたことで、空いた時間に若手や中堅のスタッフがCO-NECTを操作し、発注にたずさわる機会が増えたんです。自分で発注してみることで、経営に関わる「数字」に対する意識が芽生えたんだと思います。
――実際に発注に関わることで、経営が身近に感じられたんですね。
今までは「発注して欲しいと頼めば、上のスタッフが発注しておいてくれる」という意識があったように感じます。しかし、今では「この食材をひとつ発注すると、何人分の料理ができる」ということを、中堅スタッフが考えながら発注できるようになりました。
責任者クラスだけでなく、中堅スタッフが経営意識を持つことで、より企業としてステップアップしていければと考えています。
――本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!